現代は気軽にインターネット検索ができる時代ですが、大型家電やAV機器など大切な買い物をする際には、やはりカタログを利用するという人は少なくありません。自動車購入の際にも、ディーラーを回って紙のカタログを集め、自宅でじっくりと検討するというのが一般的ではないでしょうか。
古い手法のようでありながら、カタログには液晶画面にはない実力があります。
生涯でもっとも高額な買い物である家づくりを満足度の高いものとするためには、可能な限り情報収集を行うと同時に、それに対する深い理解がカギとなります。
ここでは納得のいく住まいづくりのために、カタログを最大限に活用する方法について解説していきます。
カタログは、“商品や展示物などの品目を整理して書き並べたもの”、“目録や説明書、案内書”と定義されています。パンフレットでは広告的要素の割合が大きいのに対して、カタログはより説明的で実用書のような役割を果たします。商品を「案内」するのではなく、「選択の手助けをする」と考えると良いかもしれません。
それではパソコンやスマホなどで閲覧するのと比較して、紙媒体であるカタログを利用するメリットとは何なのでしょうか。
最初にいえるのが、カタログは複数の比較に向いているということです。パソコンの画面などでは複数社のサイトを見ることはできますが、比べて見たいときには通常、いちいち切り替えをしなければなりません。
比較したい項目が記載されたページを開いて並べられる、カタログの方がずっと簡単です。
またページを開いたときに、カタログでは一度で俯瞰的にながめられるため、片隅に書かれたた詳細でも目に留まりやすくなります。ほんのちょっとした小さな記事が、その人にとっては業者選びや設備選びを決める重要なポイントとなる可能性もあります。
Webカタログではブックマークはできますが、そのページを開いても見たい要素がどこにあったのか探せないということがしばしば起こります。
カタログであれば、付箋を貼ったりマーキングをしたりして、気になるところをピックアップしておけます。家族みんなでカタログを回し読みしながら、意見を出し合うのも容易です。
家づくりに欠かすことのできない見学では、事前にカタログで候補を選び、質問したいポイントやチェックしたい項目をカタログにメモしてそのまま持参できます。
他社で気に入った点があればそのカタログを持っていき、見学する会社の担当者に同様の施策がされているのか確認するという方法もあります。
カタログは住宅会社が編集を重ね、もっとも効率よく要点が理解できるように作成されています。Web画面のように自分であちこちと探し回らなくても、ページをめくっていくだけで、体系的に情報をつかんでいくことができるでしょう。
ひと口に住宅カタログといっても、複数の種類があります。注文住宅を建てる際に見ておきたいカタログの種類と内容について紹介していきましょう。
カタログはちょっとした空き時間に手軽に手に取れる便利さがあり、まだ検討段階であってもながめながら夢を膨らませられる楽しさがあります。いよいよ本気の段階に入ってきたならばカタログ整理は企業別ではなく、部位別・種類別にしておくと比較検討が効率良くできます。